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家庭菜園におススメ! 雑草とEMを使った土づくりが元気な野菜を育てます

栃木県那須塩原市の山あいで農業を営んでいる柴田和明さんに、家庭菜園におススメの栽培方法を伺いました。

栃木県那須塩原市の中心部から約10km離れた山あいにEM柴田農園はあります。普段はほとんど人と会うことはありませんが、野生の動物や鳥たちがとても賑やかな大自然の中、夫婦二人でのんびりと野菜づくりを楽しんでいます。

EM柴田農園ではトマトやキュウリなど夏野菜を中心に、もちろん化学肥料や農薬を使わずにEMを最大限活用しています。また、小規模なので手間暇は惜しみません。家庭菜園におススメの愛情をたっぷりかけた栽培方法です。

本当の土づくりとは?

家庭菜園を始めた友人が、雑草をキレイに取り除いてから耕して野菜を植えたところ、あまり元気に育たず、しばらくすると虫だらけになってしまいました。

一方、畑の片隅にある生ごみや雑草の残さなどがあるところでは、勝手にカボチャが芽を出し元気に育ち、余った苗を放置していたところも、斜めになりながら元気に育っていました。

ここまでの話で、雑草や生ごみは野菜づくりには邪魔ではなく必要なのでは、と思いませんか?

春になったら雑草が生えるのが待ち遠しい!

私の農園では毎年3月後半になったら土づくりを始めます。その手順を詳しく説明しましょう。


①畝に大量に雑草を乗せる
②ボカシをまく(なければ米ぬかでも良い)
③EMをたっぷりと散布する(私の場合は50倍希釈です)
④除草シートを敷く


除草シートは繰り返し使えるので愛用しています。

5月に苗を植えるまでの約1ヶ月以上、時間をかけて土づくりをします。その間、土が乾かないように定期的にEMを除草シートを外して散布します。まるで私の友人の畑の片隅にある生ごみや雑草の残さがあるところと似ていませんか?
さらに除草シートを敷くことにより、EMが早く雑草を分解し土に戻してくれる、いわゆる大自然の循環を早送りで再現しているのです。落ち葉などは分解に時間がかかるので使いません。

もちろん化学肥料や動物性の肥料も使いません。雑草とボカシ、そしてEMで健全な土づくりをして育てた野菜は病害虫にも強く、農薬は必要ありません。

5月に夏野菜を定植

私の農園は栃木県北部に位置するため、ゴールデンウィークまでは霜が降りることがあるので、夏野菜は5月中旬から下旬に定植します。除草シートを取り外してそのまま苗を植えます。耕しません。

ちなみに畝は何年もこのままです。繰り返し雑草を乗せるだけで耕したことはありません・・・といいますか、人や機械が耕すのではなく、EMがちゃんと耕してくれているので耕運機など耕す機械は持っていないのです。

農家さんでも家庭菜園でも通常は耕したら畝を覆う資材として農業用マルチフィルム(一般的に黒マルチと言ってます)を使いますが、私のところでは使い捨ての黒マルチは極力使わないようにしています。

定植したら、また雑草をのせる!環境にも優しい草マルチ

春にたっぷり敷いた雑草は定植するまでにはほとんど土に戻ってしまいます。そこで定植したら、また繰り返し雑草を敷きます。農業用のマルチフィルムではなく、草マルチです。

草マルチの利点は雑草が土づくりと同時に肥料となり、繰り返すことによりふかふかの良い土に変化していくことです。さらに夏には地温上昇を抑え、EMを散布すればマルチフィルムとは違い土がEMを吸収することができ、それを繰り返すことにより野菜が育ちやすい環境を作ることができます。