- #生産者
EM栽培に徹して30年以上、不変の想いから繋がる未来
神奈川県横須賀市にて、EM栽培で農業に取り組んでいる 鈴木農園 鈴木誠さんを取材させていただきました。
EM農業のきっかけ
私は三方を海に囲まれた神奈川県三浦半島で農業を営んでおります。 温暖な地域であることから年2~3作の輪作が行える恵まれた土地で、冬春はキャベツ、夏にはカボチャ・メロン・スイカを中心に栽培しています。
EMとの出会いは、1992年に三浦半島で生産者向けEM勉強会が開催されたことがきっかけでした。その頃、地元の自然豊かな環境を大切にしようと、畑の土壌消毒を薬剤から太陽熱を利用した土壌消毒法に切り換えた時期でした。比嘉先生のご講演を聞いて、EMを取り入れたら、もっと良くなるのではと思い、3人の仲間とEMボカシを作って苗床から使い始めました。
EM栽培に切り換えた当初は、EMボカシⅡ型を畑に入れても土にすぐ馴染まず、播種後の発芽障害がありました。
おそらく今よりもEMボカシⅡ型の発酵が未熟だったこと、慣行栽培を続けてきたことにより土壌中の良い微生物が少なかったことなどが原因だったと思います。
現在のように情報収集することが難しい時代でしたが、仲間と始めたことで、成功も失敗も情報量が2倍3倍になり、それを共有しながら試行錯誤を重ねてきました。
その中で、EMを農薬や化学肥料と同じような感覚で使っていた部分があり、その意識を変え、少し早めに土づくりをするなどの工夫を重ねました。次第に良い結果が出始め、苗床だけでなく畑もEM栽培に切り換えていきました。
EMとの出会いは、1992年に三浦半島で生産者向けEM勉強会が開催されたことがきっかけでした。その頃、地元の自然豊かな環境を大切にしようと、畑の土壌消毒を薬剤から太陽熱を利用した土壌消毒法に切り換えた時期でした。比嘉先生のご講演を聞いて、EMを取り入れたら、もっと良くなるのではと思い、3人の仲間とEMボカシを作って苗床から使い始めました。
EM栽培に切り換えた当初は、EMボカシⅡ型を畑に入れても土にすぐ馴染まず、播種後の発芽障害がありました。
おそらく今よりもEMボカシⅡ型の発酵が未熟だったこと、慣行栽培を続けてきたことにより土壌中の良い微生物が少なかったことなどが原因だったと思います。
現在のように情報収集することが難しい時代でしたが、仲間と始めたことで、成功も失敗も情報量が2倍3倍になり、それを共有しながら試行錯誤を重ねてきました。
その中で、EMを農薬や化学肥料と同じような感覚で使っていた部分があり、その意識を変え、少し早めに土づくりをするなどの工夫を重ねました。次第に良い結果が出始め、苗床だけでなく畑もEM栽培に切り換えていきました。
農薬や化学肥料に 極力頼らない栽培へ
私のEM栽培は、EMボカシⅡ型を作ってEM活性液の原液と混ぜ合わせ、苗床や畑にたっぷり投入し、土づくりをしっかりすることを基本としています。
作業を2人で行っているため、EM活性液の葉面散布までは手が回らないことが多く、出来るだけ土づくりでしっかり入れています。しかし、台風や病害でリスクが高まる時にはEM活性液の葉面散布をしています。
土壌が微生物豊かでバランスの良い環境に整えば、病害の大きな問題は起こりにくくなります。健康な土壌では、植物も健康に育ちますので、農薬や化学肥料に極力頼らない栽培が実践できます。
作業を2人で行っているため、EM活性液の葉面散布までは手が回らないことが多く、出来るだけ土づくりでしっかり入れています。しかし、台風や病害でリスクが高まる時にはEM活性液の葉面散布をしています。
土壌が微生物豊かでバランスの良い環境に整えば、病害の大きな問題は起こりにくくなります。健康な土壌では、植物も健康に育ちますので、農薬や化学肥料に極力頼らない栽培が実践できます。
農業も子育てと同じで、育苗がすごく大事になってきます。ことわざに「三つ子の魂百まで」とあるように、育苗時にある程度の苗の強さや味の本質が決まってしまうと感じています。
畑や作物の管理は手をかけて丁寧に行うことを心がけています。その方が作業性も向上しますし、カボチャやスイカのツルも綺麗に管理することで、隣の葉やツルが当たって実に傷がつくリスクも軽減できます。作物もストレスなく気持ち良く成長するので、結果的に質の高い作物ができます。
また、他と差別化するために、食べて美味しい品種や味を良くする一手間をかけています。例えば、カボチャの場合、私は食べて美味しい「いかずち」という品種を栽培しています。そして収穫後にハウスの中で高温で一気に切り口を乾かし追熟させる期間を設けます。私は最低7日以上追熟したものしか出荷しません。
この一手間で、デンプンが糖に変わりすごく甘くて美味しいカボチャになります。
畑や作物の管理は手をかけて丁寧に行うことを心がけています。その方が作業性も向上しますし、カボチャやスイカのツルも綺麗に管理することで、隣の葉やツルが当たって実に傷がつくリスクも軽減できます。作物もストレスなく気持ち良く成長するので、結果的に質の高い作物ができます。
また、他と差別化するために、食べて美味しい品種や味を良くする一手間をかけています。例えば、カボチャの場合、私は食べて美味しい「いかずち」という品種を栽培しています。そして収穫後にハウスの中で高温で一気に切り口を乾かし追熟させる期間を設けます。私は最低7日以上追熟したものしか出荷しません。
この一手間で、デンプンが糖に変わりすごく甘くて美味しいカボチャになります。
高級スーパー紀ノ国屋でも販売
EM栽培を続けているのは、味で差別化できていること、またEM栽培を継続していくと不思議と作物の大きさ・形・味の全ての揃いが良くなり高品質な作物ができていると感じているからです。
その結果、キャベツとカボチャは、味・品質・外見に厳しい基準のある都内の高級スーパー紀ノ国屋(※1)のバイヤー様に気に入って頂き、長年全店舗に納めさせて頂いていることに繋がっていると思いますし、産直にこだわる東都生活協同組合との長年のお取り引きに繋がっていると思います。
また、地元の直売所(※2)では野菜嫌いのお子さんが私の野菜を食べて好きになってくれたり、もっと色々な品目の野菜を栽培して欲しいという要望も沢山頂きます。それもEM栽培で差別化できている証だと思っています。
そして、特に実感しているのが、ここ数年の異常気象。EM栽培を継続して徹すれば、その中でも安定して収穫できているということです。
私は、約 30年間、EMボカシⅡ型を使用した土づくりを基本に、それを積み重ねてきただけです。正直、年齢を重ねていくと、肥料を一から作ることは大変になってきます。そこを省力化する方が多いですが、この天候不順だからこそ、この基本がこれからもっと大事になってくると思っています。
※1 キャベツ・カボチャは首都圏にある紀ノ国屋スーパー全店舗にてご購入できます。
※2 横須賀市の直売所「すかなごっそ」で検索
その結果、キャベツとカボチャは、味・品質・外見に厳しい基準のある都内の高級スーパー紀ノ国屋(※1)のバイヤー様に気に入って頂き、長年全店舗に納めさせて頂いていることに繋がっていると思いますし、産直にこだわる東都生活協同組合との長年のお取り引きに繋がっていると思います。
また、地元の直売所(※2)では野菜嫌いのお子さんが私の野菜を食べて好きになってくれたり、もっと色々な品目の野菜を栽培して欲しいという要望も沢山頂きます。それもEM栽培で差別化できている証だと思っています。
そして、特に実感しているのが、ここ数年の異常気象。EM栽培を継続して徹すれば、その中でも安定して収穫できているということです。
私は、約 30年間、EMボカシⅡ型を使用した土づくりを基本に、それを積み重ねてきただけです。正直、年齢を重ねていくと、肥料を一から作ることは大変になってきます。そこを省力化する方が多いですが、この天候不順だからこそ、この基本がこれからもっと大事になってくると思っています。
※1 キャベツ・カボチャは首都圏にある紀ノ国屋スーパー全店舗にてご購入できます。
※2 横須賀市の直売所「すかなごっそ」で検索
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