- #EMと共に生きる人々
地域のみんなで協力して大切な景観を守りたい
知覧特攻平和会館のある知覧平和公園内。樹勢が弱った桜の木とイスノキ(常緑高木)の一部を、ボランティアでEMを使って元気にしようと、イーエム自然の里・南九州の皆さんが活動中。観光客が大勢訪れる歴史的に大切な場所を守る取り組みです。
イーエム自然の里・南九州【鹿児島県南九州市】
鹿児島県南九州市知覧町。知覧平和公園で平和の思いを込めて咲く桜を守りたいと樹勢回復の活動を始めたEM自然の里・南九州市のボランティアグループの皆さんを訪ねました。
ここは、1941年(昭和16年)12月の真珠湾攻撃によって開戦した太平洋戦争(大東亜戦争)の歴史を記憶した場所、日本人として学ぶべき心の遺産がある場所です。
1944年(昭和19年)6月のマリアナ沖海戦は、全力を挙げての決戦でしたが、壊滅的な敗北を喫しました。日本海軍は3隻の空母、搭載機、搭乗員の大部分を失い再起不能となりました。また基地航空部隊も壊滅し、被害防止対策、特攻使用などの打開策が必要となり、当分反撃の戦力を有しない状況に追い込まれました。
米国のマリアナ基地獲得は、大型機による日本本土空襲を可能にし、フィリピンや沖縄進攻の重要拠点を与える結果になりました。更には、同年7月にサイパンを失ったことで、いよいよ日本は追い詰められて行きました。
そんな中、「もはや通常の手段では勝利を収めることは不可能である」という認識に至り、航空特攻の採用へと進んで行ったのです。
ここは、1941年(昭和16年)12月の真珠湾攻撃によって開戦した太平洋戦争(大東亜戦争)の歴史を記憶した場所、日本人として学ぶべき心の遺産がある場所です。
1944年(昭和19年)6月のマリアナ沖海戦は、全力を挙げての決戦でしたが、壊滅的な敗北を喫しました。日本海軍は3隻の空母、搭載機、搭乗員の大部分を失い再起不能となりました。また基地航空部隊も壊滅し、被害防止対策、特攻使用などの打開策が必要となり、当分反撃の戦力を有しない状況に追い込まれました。
米国のマリアナ基地獲得は、大型機による日本本土空襲を可能にし、フィリピンや沖縄進攻の重要拠点を与える結果になりました。更には、同年7月にサイパンを失ったことで、いよいよ日本は追い詰められて行きました。
そんな中、「もはや通常の手段では勝利を収めることは不可能である」という認識に至り、航空特攻の採用へと進んで行ったのです。
1945年(昭和20年)3月に米軍主力が沖縄南西にある慶良間(けらま)列島に上陸後、陸軍による航空特攻が始まり、知覧基地は、本土最南端であったこともあり、沖縄戦における特攻機の半数近くが知覧から出撃しました。
知覧基地のあった場所に建てられた知覧平和公園内の知覧特攻平和会館には、陸軍特別攻撃隊員の遺品や関係資料が展示され、全国から多くの観光客が訪れています。地元の方々にとって、ここは歴史的に守るべき場所として特別な思いを傾けています。
EMがこの場所にご縁を持つことになったのは、5、6年前にあるニュースが新聞に載ったのがきっかけでした。知覧平和公園の入り口の道路の桜並木が、枯れそうだというのです。観光客を乗せた大型バスがこの道路を頻繁に往来するようになり、桜の根を痛め、桜が弱っていました。
知覧基地のあった場所に建てられた知覧平和公園内の知覧特攻平和会館には、陸軍特別攻撃隊員の遺品や関係資料が展示され、全国から多くの観光客が訪れています。地元の方々にとって、ここは歴史的に守るべき場所として特別な思いを傾けています。
EMがこの場所にご縁を持つことになったのは、5、6年前にあるニュースが新聞に載ったのがきっかけでした。知覧平和公園の入り口の道路の桜並木が、枯れそうだというのです。観光客を乗せた大型バスがこの道路を頻繁に往来するようになり、桜の根を痛め、桜が弱っていました。
その新聞記事に目を留めたのが山下浩さんでした。山下さんは、鹿児島県や宮崎県の各地でEMボランティア活動をする皆さんの依頼を受けて20年近くEM勉強会の講師を務め、EMの先生、先生と慕われています。その山下さんが知覧の桜の新聞記事を読み、「それじゃあ一度、知覧に行こう」と、鹿児島市内のEMグループの皆さんとバス旅行を計画しました。庭木にEMの発酵液をまくと木が元気になることを知っている皆さんは、みんなが自宅で発酵させたEM発酵液を持っていき、弱った桜の根元にまいて帰って来ました。
その後も、知覧の桜は台風で根が浮いてしまうなどの不運に見舞われ、樹勢は完全には戻っていません。そこで、昨年(2016年)に、知覧町のEMグループの皆さんが中心となって桜のために何かできないかと、思い立ちました。
その後も、知覧の桜は台風で根が浮いてしまうなどの不運に見舞われ、樹勢は完全には戻っていません。そこで、昨年(2016年)に、知覧町のEMグループの皆さんが中心となって桜のために何かできないかと、思い立ちました。
山下さん:
知覧町のEM勉強会の皆さんが、知覧平和公園の桜の様子が心配だと言うので市役所に相談してごらんと言いました。市の職員の人もEMが何かわからないので、市の担当課長さんや公園の桜の管理を委託されている造園屋さんに集まってもらってEMの勉強会をさせてもらいました。
知覧町のEM勉強会の皆さんが、知覧平和公園の桜の様子が心配だと言うので市役所に相談してごらんと言いました。市の職員の人もEMが何かわからないので、市の担当課長さんや公園の桜の管理を委託されている造園屋さんに集まってもらってEMの勉強会をさせてもらいました。
その結果、公園の中で弱った桜の木を3本を、ボランティアグループ「EM自然の里・南九州市」の皆さんで管理する許可をもらいました。
EM自然の里・南九州市のメンバーで知覧町にお住いの白澤淳子さんは、EMを使い始めて15年くらいになります。山下さんのアドバイスをもらいながら、桜の木を昨年の11月から見守っています。
白澤さん:
役場の方たちと、この公園を管理している組合の方たちと、山下先生と私たちを加えた26名で昨年の11月1日に集まって、桜の木にEMを与えました。
EM自然の里・南九州市のメンバーで知覧町にお住いの白澤淳子さんは、EMを使い始めて15年くらいになります。山下さんのアドバイスをもらいながら、桜の木を昨年の11月から見守っています。
白澤さん:
役場の方たちと、この公園を管理している組合の方たちと、山下先生と私たちを加えた26名で昨年の11月1日に集まって、桜の木にEMを与えました。
桜の木の根元の、水を吸わないガチガチの土にEMボカシをまき、水分が染み込む程度まで柔らかくし、その上からEM活性液をかけました。幹にはEMセラミックス粉末(セラC)をペンキに混ぜて塗布。樹木の健康にとって、足元は重要。根の働きには、土の状態や、土の中の微生物環境が大きく影響します。
今年4月には綺麗に花を咲かせましたが、その後3本のうち2本は、虫の被害を他に拡大させないために切り倒されてしまい、現在は1本だけが残っています。
今年4月には綺麗に花を咲かせましたが、その後3本のうち2本は、虫の被害を他に拡大させないために切り倒されてしまい、現在は1本だけが残っています。
また、造園業者さんからの相談を受けて、桜の木の他にも公園内の2本の弱ったイスノキ(常緑樹で高さは約20mになる)も一緒にEMを与えて実験しています。幹を覆うカズラ(つる植物)を剥ぎ取り、苔をEM活性液で洗い流し、根元にはEMボカシとEM活性液をたっぷりと与えました。
2本のイスノキのうち、1本は新芽が出てきたのが確認され、少し元気を取り戻してきた様子。これからも様子を見守っていきます。
白澤さん:
EMは使えば使うほど結果が出るから面白いんですよ。周りの人からは、あれもこれもやって大変でしょうって言われるんですけど、私は楽しんでやっています。
白澤さん:
EMは使えば使うほど結果が出るから面白いんですよ。周りの人からは、あれもこれもやって大変でしょうって言われるんですけど、私は楽しんでやっています。
白澤さんは、あちこちの温泉の温泉水を使ってEM活性液を作るなど、色々と試してみるのが楽しいのだとか。家庭菜園でもEMを使って立派な野菜を作っています。また、ペットボトルに入ったEM活性液を置いておいただけで、屋外の汚れが雨で流れ落ちた壁など、面白い現象も観察しています。
知覧平和公園の樹勢回復の取り組みも、今後の結果が楽しみです。
知覧平和公園の樹勢回復の取り組みも、今後の結果が楽しみです。
取材日:2017年5月23日(U)
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