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小型容器で作る EMボカシⅠ型の作り方

生ごみの発酵や肥料として使える、EM(有用微生物群)を活用したEMボカシⅠ型の作り方をご紹介します。


※EM(通称:EM菌)はEffective(有用な)Microorganisms(微生物たち)の英文の頭文字に由来しています。その名の通り、特殊なひとつの菌ではなく、乳酸菌や酵母、光合成細菌など、どこにでもいる微生物で、人間にとっていい働きをしてくれる微生物の集まりです。「EM菌」という菌は存在せず、EM中の微生物の集合体の総称として広く使われています。

EMボカシⅠ型って何?

米ぬかの中で善玉菌が増えたもの。これを生ごみに混ぜ込むと、生ごみを発酵させて栄養豊富な肥料に変えてくれます。
 

ー準備するものー 家庭で小型容器で作る場合

米ぬかのみを使用したEMボカシⅠ型の約1.5㎏分の作り方をご紹介します。サイズの異なる容器を使う場合、空気層がなるべく少なくなるように米ぬかとEM活性液の量を調整しましょう。
  • 米ぬか 1.2㎏
  • EM活性液 300ml
    ※完成から1カ月以内のもの(米ぬか重量の25%)
    ※EM1 15mlと糖蜜15ml、ぬるま湯270mlを合わせたものでも代用はできます。
  • EMセラミックス 12g
    (米ぬか重量の1%)
  • 密閉容器 2.6リットル。
    パッキン及びロック付きのものを選びましょう。
    容器の容量を選ぶ時は、米ぬか重量の2.15倍がちょうどいい目安です。
  • ボウル(大)または底の深い容器

作る手順

作業時間は10~15分ほどです。
  • ①大きめのボウル(または底の深い容器)に、米ぬかとEMセラミックスを入れて均一に混ぜます。
  • ②さらにEM活性液を数回に分けて加えます(一度に加えてしまうと次の③の作業が大変になります)。
  • ダマをほぐしながら、水分が均一になるように混ぜ合わせます。この工程が一番重要です。
    ダマを作らないようにしましょう!
  • ④混ぜたものを一つかみギュっと握って固めて、指で押すと割れる程度が水分量の目安です。
  • ⑤密閉容器に空気を抜くように押し詰めながら入れ、フタをします。
    なるべく空気を入れないようにしましょう!
  • ⑥温かく、温度変化の少ない場所で保管して発酵させます。
  • 発酵させる期間は45日以上が目安です。発酵した甘酸っぱい香りがしたら、完成です!

品質チェック

①ビン容器(フタで密閉できるもの)に、出来上がったEMボカシⅠ型 10gと水 100mlを入れ、フタを閉めて約3分間よく振って混ぜます。
②上澄み液のpHを測ります。pH5.0以下ならOK!
※pH試験紙がない場合は、①の後にしっかりフタを閉まっているか確認して、室内で1週間保管。1週間後にニオイを嗅いで、不快なニオイがしなければ問題ありません。

よくある質問

  • EMボカシをつくる際に、EM1の代わりに、EM活性液や米のとぎ汁EM発酵液を使用できますか?
    使用することができます。その際は、水で薄めず、EM1+水の量を全てEM活性液または米のとぎ汁EM発酵液にして作ってください。 全量をEM活性液または米のとぎ汁EM発酵液にする場合は、EM活性液や米のとぎ汁EM発酵液が高品質(pHが3.5以下)であることが前提条件になります。
  • EMボカシを作成するときの温度条件を教えてください。
    EMボカシを作成する時は、EM活性液を培養するときと同様に温度管理によってEMが働きやすい条件をつくることは重要なポイントです。具体的には、培養初期に25℃~35℃くらいの温度条件が保てれば、発酵期間の短縮と品質の向上が期待できます。
  • EMボカシ作りで、糖蜜の代わりに砂糖と塩を使うことはできますか?
    作ることは可能ですが、品質が安定したEMボカシを作るために糖蜜のご使用をお勧めします。
  • EMボカシに使用期限はありますか?
    期限は特にありませんが、密閉して空気に触れないように保管すれば、カビが生えずに長く保管できます。この場合、長く置けば置くほど品質は高まります。EMボカシにカビが生えたり腐敗臭がしたら、使わずに畑の隅に埋めてください。また、できあがったEMボカシを乾燥させることで、長期間の保管ができます。