- #その他
タイ国家プロジェクトとして 悪臭や水質改善にEMを活用
タイでは2011年3月に南部で豪雨と高波による洪水が発生。その後、上流のダムの放水、台風、大潮などが重なり、年末まで中部や首都バンコク周辺へも被害が及びました。現在は大部分の地域で復興の段階に入っていますが、洪水時の水質改善や悪臭対策にEMが威力を発揮しました。
29年以上の実績を誇る タイでのEM普及活動
タイへのEM導入は1986年に始まりました。本格的な普及は3年後の1989年にコンケン大学で開催された第1回救世自然農法国際会議後のことです。
その後、アジア・太平洋地域へのEMならびに自然農法の普及のため、タイ中部に位置するサラブリ県に「サラブリ救世自然農法センター」が設立されました。ここでは国内外の参加者が研修会を通してEMと自然農法を学んでおり、タイおよび東南アジアにおける普及の拠点となっています。
また、1997年の経済危機以降、タイ国王は貨幣経済に左右されない「足るを知る経済」を推奨しているため、タイ陸軍は農村の振興を目的に1998年から同センターにてEMと自然農法を学び、各地にモデル農場等を開設し、普及活動を進めています。特に複雑な問題を持つタイ南部では「足るを知る経済」と共に、EM技術が多くの方から支持を得ており、地域振興に大きな成果を上げています。
その後、アジア・太平洋地域へのEMならびに自然農法の普及のため、タイ中部に位置するサラブリ県に「サラブリ救世自然農法センター」が設立されました。ここでは国内外の参加者が研修会を通してEMと自然農法を学んでおり、タイおよび東南アジアにおける普及の拠点となっています。
また、1997年の経済危機以降、タイ国王は貨幣経済に左右されない「足るを知る経済」を推奨しているため、タイ陸軍は農村の振興を目的に1998年から同センターにてEMと自然農法を学び、各地にモデル農場等を開設し、普及活動を進めています。特に複雑な問題を持つタイ南部では「足るを知る経済」と共に、EM技術が多くの方から支持を得ており、地域振興に大きな成果を上げています。
洪水はピークを過ぎ 復興の段階へ
2011年は、3月から豪雨と高波による南部での洪水に始まり、6月末から年末まで国内各地が洪水に見舞われた一年でした。
6月末からは北部で洪水が発生し、7月末にはベトナムに到達した台風の影響で北部ならびに東北部の川が次々と氾濫。さらに、インドシナ半島に上陸した台風の影響を受け、これらの水は首都バンコクに流れ込むチャオプラヤー川の水位を増大させ、10月にはアユタヤおよび周辺の県をも水没させました。
また、ダムの貯水率が100%に達したため、放水を開始したところアユタヤにある大きな工場団地はすべて浸水しました。バンコク北部、パトゥムタニ県にある工業団地も陸軍等を動員して対策を行いましたが、水の勢いは収まりを見せず、政府洪水対策本部が置かれていたドンムアン空港までもが浸水してしまいました。
6月末からは北部で洪水が発生し、7月末にはベトナムに到達した台風の影響で北部ならびに東北部の川が次々と氾濫。さらに、インドシナ半島に上陸した台風の影響を受け、これらの水は首都バンコクに流れ込むチャオプラヤー川の水位を増大させ、10月にはアユタヤおよび周辺の県をも水没させました。
また、ダムの貯水率が100%に達したため、放水を開始したところアユタヤにある大きな工場団地はすべて浸水しました。バンコク北部、パトゥムタニ県にある工業団地も陸軍等を動員して対策を行いましたが、水の勢いは収まりを見せず、政府洪水対策本部が置かれていたドンムアン空港までもが浸水してしまいました。
その後、10月末のタイランド湾の大潮も重なり、排水が思うように進まず、バンコク中心部への浸水も懸念されました。しかし、これを取り囲むように土嚢の堤防を設置することで、中心街への浸水を食い止めることができました。一方、土嚢の外側ならびにチャオプラヤー川西側の地域の浸水はその後も長引きました。現在は、大部分の地域で水が排水され、復興の段階に入っています。
政府や軍を挙げて 洪水対策にEMを活用
洪水時には水の悪臭対策として、ドンムアン空港に本部を置く洪水対策室から要請がありました。そこで、10月18日の夜にEMの効果の説明ならびに報告をしに行きました。
翌19日には、タイ政府の緊急要請もあり、天然資源環境省および国防省が共同で、水没した7県12ヶ所のごみ処理場の汚水対策から開始する具体策を決定。20日には、陸軍のヘリに乗って現状把握を行い、23日からロッブリー県の陸軍施設内でのEM活性液約36トンの培養を開始しました。
26日からは北部ピサヌローク県の陸軍施設内ならびに、県の施設内でEM活性液約17トンを培養しました。また、国防省主体で同日、バンコク中心部に位置するタイ陸軍運動競技場にてEM活性液培養用タンク約92トン分や住民配布用タンク約22トン分を設置しました。
翌19日には、タイ政府の緊急要請もあり、天然資源環境省および国防省が共同で、水没した7県12ヶ所のごみ処理場の汚水対策から開始する具体策を決定。20日には、陸軍のヘリに乗って現状把握を行い、23日からロッブリー県の陸軍施設内でのEM活性液約36トンの培養を開始しました。
26日からは北部ピサヌローク県の陸軍施設内ならびに、県の施設内でEM活性液約17トンを培養しました。また、国防省主体で同日、バンコク中心部に位置するタイ陸軍運動競技場にてEM活性液培養用タンク約92トン分や住民配布用タンク約22トン分を設置しました。
29日の朝、バンコクのタイ国陸軍運動競技場では、一日に20トンのEM活性液を住民に配る除幕式が行われました。同日の昼、ピサヌローク県のごみ処理場では、しみ出た汚水に向けて放水車13台で、300トン分のEM活性液を投入。加えてEM団子9万個(南部から無償提供があった物も含む)を投入しました。悪臭は即座に押さえられ、指標として測定した溶存酸素濃度(DO)は、投入前の0.6ppmから4日後には3.2ppmになるなど、満足のいく結果となりました。
11月17日には、住民ならびに陸軍関係者を対象に、EMの講習会が開催されました。EM活性液ならびにEM団子の実習があり、参加者にはEMの原液と糖蜜、リーフレット等が配られました。この講習会は12月6日にもう一度開催され、12月末までに陸軍運動競技場内で培養したEM活性液の合計は494.8トンとなっています。
11月17日には、住民ならびに陸軍関係者を対象に、EMの講習会が開催されました。EM活性液ならびにEM団子の実習があり、参加者にはEMの原液と糖蜜、リーフレット等が配られました。この講習会は12月6日にもう一度開催され、12月末までに陸軍運動競技場内で培養したEM活性液の合計は494.8トンとなっています。
洪水後の衛生対策にも 継続してEMを使用
11月22日より、バンコク及びチャオプラヤー川沿いの洪水被害県の5ヶ所の陸軍施設(バンコク、サラブリ県、ロッブリー県、ナコンパトム県、アユタヤ県)でも、陸軍運動競技場と同様の方法で、各地で1日10トンのEM活性液の供給が決定し、各軍事施設で洪水対策としてEMの供給が始まりました。これにより、広範囲でのEMによる洪水対策がスタートしました。洪水被害のある場所では悪臭・水質改善対策として、洪水後には悪臭ならびに公衆衛生対策としてEM活性液が清掃時に使用され、住民に大変喜ばれています。また、これらのタンクは洪水後も各施設内に設置され、「足るを知る経済」の推進のために活用されています。
12月末までにバンコク及び周辺洪水被害県の陸軍施設内で培養した、EM活性液は延べ714トン。前項で紹介した陸軍運動競技場での培養量と合計すると、1208.8トンのEM活性液が洪水対策用に使用されたことになります。(2011年12月現在)
ボランティア・市民に広がる EMボール(EM団子)の活動
国を挙げての政府や軍の活動のほか、タイ各地の様々な団体・ボランティアによるEM団子作りも盛んに行われました。バンコク市内のど真ん中に位置する「アマリンプラザ」では、コミュニティーサイトで聞きつけたボランティアの方々が大勢駆けつけて、被災地のためにEM団子を作り、多くの被災地に届けられました。
この活動にはタイの芸能人の方々も参加したこともあり、各地でたくさんのボランティアが大集合。数多くのEM団子が作成されました。これらの行動は「助け合いの精神」として高く評価され、テレビでも頻繁に報道されたことも手伝って、タイ国内ならびに国外にEMの名が一層広がることになりました。
その他、タイでのEM活用の様子は、新聞各誌や、DNDの比嘉教授の連載にも掲載されています。
この活動にはタイの芸能人の方々も参加したこともあり、各地でたくさんのボランティアが大集合。数多くのEM団子が作成されました。これらの行動は「助け合いの精神」として高く評価され、テレビでも頻繁に報道されたことも手伝って、タイ国内ならびに国外にEMの名が一層広がることになりました。
その他、タイでのEM活用の様子は、新聞各誌や、DNDの比嘉教授の連載にも掲載されています。